ユーロマンガ
http://www.euromanga.jp/
ユーロマンガ4号、出ましたね。
こんなかの「天空のビバンドム」。
今回も超絶に美しい色づかいを見せてくれてますけど、話はよくわかんないです(笑)。
こんなネームでOKもらえるのかよ、いーなーフランス、などと思ってたんですが
スペイン人の漫画家、JMケン・ニイムラさんが「ヨーロッパでは絶対に出版社の企画を通らないような漫画が日本では発表されている」と言っていました。これは私の感じていたことと真逆です。
BD漫画家ってアーティストとして認知されてるから、編集の介入なしに漫画家が自由に描いてると私は思っていました。実際、そういう風に見えたし、一面の事実だと思います。
でも一方で、日本漫画は市場が巨大であらゆるジャンルの漫画があり、読者の層も多様なので、自由に描ける(商売が成立する漫画の種類が多い)っていう側面もあるってことですね。
「ビバンドム」に戻ります。
フランス人の友人が「日本人の女の子がビバンドムに出てくるキャラを見て『かわいい!』って言ってたけど信じられないよ!これがkawaiiのかよ?」と絶叫していました。
LE BIBENDUM CELESTE / Nicolas DE CRECY
©Les Humanoïdes Associés
う、うーん、、、。
彼の訴えには一理あって、ビバンドムのキャラはご覧のように色使いも造形もちょっと毒々しいし、時には不気味ですらある。
ですから、それがprettyとかmignonとかの範疇に入らないという感覚はわかります。
しかし、今号のユーロマンガを見て「ああ、これはかわいいわ」とすんなり思いました。lovelyですね。今号のビバンドムは鉄板でかわいいです。
一回そう見えちゃうと、ニコラ・ド・クレシーの描く全てのキャラがかわいくしか見えなくなってくるから不思議。
これは「ブラックサッド」の時もそうだったけど、最初は絵に馴染めなくても、なんかの拍子にスコーンとその世界観に入れると、その絵が魅力的に見えてきて好きになっちゃうことがあります。
また、今回のユーロマンガにはルーブル美術館とのコラボレート作品「岸辺露伴ルーブルへ行く」を発表した荒木飛呂彦先生のインタビューが収録されております。「フランス語版はインクが違うのか、青色の発色が違う。香り高い青になってる」云々のくだりが面白かった。同じ原稿でも、印刷で漫画の国籍オーラが変わるらしい。比べてみて〜。