今回のフランス滞在ではフランス人の友人のトマの家に泊まっていたのですが、そこで彼に見せてもらったDVDがこれ。
最初は「KIDS」みたいな不良少年映画かと思ったが、全然違って、モテない中学生男子の青春を描いたものだった。
登場人物の男子達は女の子とデートするために必死だ。
「なんで俺たちよりブサイクなのにあいつに彼女がいるんだ!」
「あの子を口説いて来いよ」「お前が行け!」「俺はアラブ人だから駄目だ。お前行け!」
他にも、彼等は女性下着の通販カタログをオカズにしているんだけど「このカタログはフォトショップが登場する以前のものだ!だから加工されてない!本物だ!今のカタログは全然価値がない!」と熱く語ったりする。(全てトマの同時通訳で理解)
キャスティングが天才的で、どの子達も役にハマりまくり。というかフランスの中学校の現実そのものなんだろうな。おかしくて仕方ない(※追記〜実際には携帯もメールもSNSもない時代の恋愛模様やスクールライフが描かれている。これは監督がイマドキの10代を描くというより自分が青春を過ごした時代を描きたかった、ということらしい)。そのうち登場人物が立っている画面を見ているだけで笑えてくるくらい、本当に面白かった。笑えるという点では今まで観たフランス映画の中では文句なく最高(大して観てませんが)。
でも一緒に鑑賞していたアラサーの日本人女性は無反応だった。
「こんなに面白いのに、何故?」と思ったけど、これは私が韓流ドラマとかセックス&ザ・シティとかを観ても全く理解できないのと同じことだろう。稲中や岸和田少年愚連隊が好きな人ならきっと気に入ると思う。
監督さんは漫画家の方です。実は単行本を一冊だけ持っていた。
漫画は字が読めないので絵の面白さしかわからなかったけど、映画を観て、彼の漫画のエッセンスも理解できた気がする。